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「昇天した臓器」

シナジーカンパニージャパンのウェブサイトで掲載しているコラムを一部ご紹介いたします。いまミッチェル・メイさんが来日されているんですよね~。http://www.synergy-co.jp/index.htmlお会いするのが楽しみです。

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昇天した臓器

 私は日々ヒプノセラピストとして、様々な問題を抱えるクライアントさんと向き合っている。昨日いらした女性は、子宮頚ガンの一種でその中の約5%の割合で発症する子宮頚部粘液性腺ガンに5年前に罹患され、子宮全摘手術と抗がん剤で治療するも、一昨年に再発をし、放射線治療で再び回復。初発からようやく何故自分ががんを患わなければならなかったのか、ということに向き合う心の準備ができて、ヒプノセラピーを受けにいらっしゃったというわけだ。
  潜在意識はすべてを知っている。ガンを発症した訳も。なぜ罹患したのか?何に気付かせようとしているのか?どうすれば改善できるのか?という事も。
  深いリラクセーションから潜在意識の奥深くへと入ってゆき、イメージの中で自分自身の身体の中を探検していく。頭のてっぺんから子宮のある場所まで、彼女はボートを使って進んでいくと言った。彼女の少女のように自由なイマジネーションの申すままに、ガイド役の精霊と共にボートを進めていった。子宮にお部屋があると想定して、その扉の前で止まった。扉は白く、両開き。
  「その扉を開けると、子宮のお部屋の中にガンを創った原因となる出来事、相手、何か象徴的な物、がそこにあるからね」と言って、1・2・3で部屋の中へと誘導した。彼女はしばらく沈黙した。複雑な気持ちが交差しているのは表情を見て感じ取れた。

昇天した臓器2

 子宮の部屋に居るその存在に対し、眼を背けようとしているのだろうか、それとも言葉に出すことを躊躇しているのだろうか、彼女はほんの少し怯えた少女のような顔をした。けれどすぐにきっぱりとした口調で言い放った。「主人がいます」と。
 「そこに主人が座っています」
 「どんな表情をして座っている?」
 「心配そうな顔をして・・・」
 「そのご主人を見ているYさんはどんな感情を抱いているの?もしくはどんなことを考えている?」
 「怒り・・・、訴えたいこととか・・・、理解してもらいたいこととか・・・」
 「じゃあ、今からご主人とお話をするよ。ご主人の前に座って話しますか?」
 「いえ、ここ(子宮の部屋の入り口ドアの前)で立ったままでいいです」
  彼女は夫に近づこうとすらしなかった。その距離の取り方から、ご主人を拒絶しているのが感じ取れた。
 「OK、じゃあそこでいいよ。まず、彼に対するYさんの怒り。何でもいいから彼に伝えてみて」
 「言っても分からないから」
  突き返すような返答に、彼女がご主人とのコミュニケーションを完全に放棄しているのがうかがえる。問題を解決していく意思に封印をし、既に長い年月が経ってしまっているのだろう。「そうすることでしか共に暮らしていけなかった」と、全てを諦め我慢し、溜め込むことしかできなかったのだろう。慢性化した二人の関係は、固く絡まった毛糸玉を一つ一つほぐしていくようなものだった。
 「そういう家(ご主人の家)に入っちゃったからしょうがない。・・・もっと勉強しなきゃいけない。私には何もないから」
 「Yさんは何もないの?どうしてそう思うの?」
 「主人に言われる。お前には何もないって」
 「そんなこと言われて、Yさんはどう思うの?」
 「悲しい。・・・でも我慢する・・・」
 どうして彼女は身体を壊してまで、侮辱に耐え我慢する癖がついてしまったのか?それは本質である魂が望むところではないはずだ。強固に我慢してしまう癖は今生の幼児期にあるのか、それとも前世にあるのか・・・。私はその原因となる場面へと誘導していった。

昇天した臓器3

 健康を害するほど我慢してしまう癖がどこからきているのか、その原因となる場面へと誘導していった。
 「いま、そこで、何が起きている?」
 「井戸が見える。古いツタの付いた井戸。どこか外国。森の中。枯葉がいっぱいの所に立っている。」
  彼女が見ているのは今生ではなく、前世だった。
 「枯葉の上に立つあなたの足元から確認していくよ。どんなものを履いて、何を着ているの?」
 「黒い革靴を履いて、マントをはおり、私は金髪の男の子です。ジョセフという7歳の男の子」
 「そこで何をしているの?」
 「何か、怒られて、嫌だからこっちに(逃げて)来た。お父さん。お父さんの言う通りにしないから怒られる。手伝いをしないから。この人は(お父さん)主人です!」
 深いトランス状態の中、瞼を閉じたまま彼女はびっくりした顔をしていた。自分がまさか前世の記憶へ飛んでいくとは想像もしていなかったであろう。しかも、感情もシチュエーションも明確に思いだしているということに驚きを隠せない様子だった。そして前世の父親が今世の夫である、とただ分かるのである。

昇天した臓器4

 大人になったジョセフは本を書く人になっていった。そしてどの場面へ飛んでいっても執拗に勉強をしていた。その後結婚をして子どもができ、温かな家庭に恵まれる。彼は良いお父さんになっていた。
  ジョセフは幼児期お父さんの権威的な抑圧に苦しめられながらも、しっかりと自分らしい道を歩んでいったのだ。けれど"勉強をする"ということに関しては、昇天した後もやり終えた満足感を得られていなかった。ジョセフは社会的な成功をおさめ、家庭にも恵まれたにもかかわらず、「父親に認められたい」という強い欲求を残したまま癒されることはなかったのだ。
 Yさんは前世のジョセフ同様、それと同じことを今世でも繰り返していた。前世の父親である今世の夫から、「お前には何もない」とののしられ、「もっと勉強しなきゃいけない。私には何もないから」という強迫観念にも似た気持ちで頑張り続けてきたのである。認められたい!という強い欲求のまま頑張り続けた彼女は、みずからを顧みず、3人の子どもの為、夫の為、家族の為、がむしゃらに頑張り続けた。そしてとうとう身体を壊してしまったのだ。

昇天した臓器5

 一通り過去世を癒した後、ハイヤーセルフと対面した。彼女のハイヤーセルフは透き通るような女神だった。Yさんは積極的に女神との対話を始めた。
Q「私のガンは自分で作ったのでしょうか?」
A「違う。何を聞いてももう分かってるでしょ。」
Q「また再発したらどうしようか、って不安があるんですけど。」
A「休息をとりなさい。忙しすぎる。無理をしたから病気になった。休息をとるために病気になった。」
Q「何を食べればいいのか?」
A「果物を食べなさい。」
Q「子どもの将来が心配で・・・」 とこの質問を投げかけた辺りから、彼女の手は何やらおへその下辺りをさすりはじめた。そして彼女は怪訝そうにこう言った。
「あの~、さっきから子宮が蹴るんですけど」
「えっ?」
私ははじめYさんが何を言おうとしているのかよく分からなかった。子宮が蹴る・・・?胎児でもあるまいし、子宮(臓器)が蹴るなどという話は初めて聞いた。しかも彼女は2004年に子宮を全摘出している。にもかかわらず子宮が動いていると訴えるのだ。

昇天した臓器6

 きっと子宮が、Yさん自身に伝えたいことがあるに違いない、とそう感じた私は、子宮の声に耳を傾けるよう誘導していった。
すると軽く閉じられた彼女の瞳から、大粒の涙があふれ出てきた。私はティッシュでその涙をそっと拭ってあげた。
「子宮はまだある。存在を示すために動いたのです」
  5年前、彼女は子宮頚部粘液性腺ガンに罹患し、手術によって子宮を全摘出した。けれど子宮の存在エネルギーはまだそこに在ると言うのだ。けっして無くなったわけではない。人間の身体が滅びても、魂は永遠であるのと同じように、子宮の存在はYさんの人生が続く限り共に在り続けるのだろう。
  子宮はYさんの人生において癒しと浄化を促し、大きな気付きを与えるために、自ら犠牲となってそのお役目を果たしたに違いない。その子宮が優しくYさん自身に語り出した。
「罪をかぶらなくていい。何でも自分でやりすぎた。自分を痛めつけようとしていた。もうそうしなくていい。」
彼女は子宮からのメッセージを受け取りながら「教えてくれてありがとう」と言って嗚咽した。そして子宮は、「これでいいよ」と言って、彼女を優しく慰めた。
  おへその下辺りに当てた彼女の手は、愛おしそうに子宮をなでていた。
「その手をいつでも子宮にあてれば、こうして子宮さんの声を聞き、メッセージを受け取ることができるからね。今その手から癒しの光が放射され、子宮全体が温かく光に包まれ満たされていくよ」、という暗示を与え、イメージの中で十分に子宮に光を当ててセッションは終わった。

昇天した臓器7

 女性にとっての象徴である子宮を失うということは、個人差はあるにせよ、その悲しみと屈辱、喪失感は計り知れない。
 深いトランス状態から目を覚ました彼女は、喪失感もさることながら、子宮をとってしまったことに対する罪悪感を、こんなに自分が感じていたとは思いもよらなかった、と言っていた。
 患者はいずれにしても自分を責めてしまう傾向が非常に強い。セッションで癒しが行われる前に抱えていた彼女の感情は、悲しみ、怒り、恨み、拒絶、恐怖、喪失感、屈辱、罪悪感、と書き出してみるとネガティブのオンパレードである。病の後ネガティブな感情だけを残しては、身代わりになった子宮は浮かばれない。良くなるはずの病気も良くなるはずがない。
  起きたことに感情を荒らし混乱し続けていたのでは事の真相は見えてこない。経験を額面通りに受け取るのではなく、客観的に何が為にこの経験を与えられたのか、ということに目を向けなければ、ネガティブの対極にある真の豊かさと自由を得ることはできないはずだ。

昇天した臓器8

 私はそれまで、ガンを作ったのはその原因を作った自分である、という理解に留まっていた。けれどYさんのハイヤーセルフである女神との会話の中でもうかがわれるように、「ガンは自分で作ったのでしょうか?」という問いかけに、きっぱりと「違う」と答えてくれている。
 病には必ず原因と結果があり、この二元的な世界の時間軸から見れば、原因を作ったその過去のメモリーを癒していくことはとても大事なことではあるけれど、もっと目には見えない"大いなる意図"を知る必要があるのではないだろうか。

『愛は原因であり、それ自身の結果である』

 ふとこの言葉が浮かんだ。運命という魂の学びのプロセスの中で訪れた病も死も、けっして悪ではないはずだ。大いなる愛の源へと帰還するまでの"運命の大河"を流れてゆく私たちの命は、原因もその結果も、すべて神の御手によって運ばれている。起こることはすべて愛でしかない。ただその流れを信頼し感謝していくことで、私たちの心は真の自由と愛と平和、豊かさを手に入れることができるのだろう。

 

posted by masumi /ヒプノセラピー体験談comment(0)

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